ワードプレスを使っていて、数式を表示したいと思ったことはありませんか?
あまりないかもしれませんが、知っておくと表現の幅が広がるかもしれません。
そこでワードプレスを使ってこのような数式を簡単に表示させる方法を紹介します。
数式を必要としている人はもちろんですが、自分のブログに数式を表示して遊んでみてはいかがでしょうか。
数式を記述できるLaTeXという記述法
数式を表示するためには、LaTeX(正式には、$ \LaTeX $と書く)という記述法を使います。
LaTeXは、紙面のレイアウトなどをする組版の方式の名前で、数式も扱えるため科学論文などで使われているもので、そのLaTeXをワードプレスで使うことで数式を表示することができます。
LaTeXの記述法自体は、ここでは深く説明しません。「LaTeX」で検索すると記述法を一覧にまとめた素晴らしいサイトがいくつもありますので、そちらを参考にして下さい。
LaTeXを利用できるプラグイン”Simple Mathjax”
ワードプレスで、LaTeXの記述を使えるようにするプラグインはいくつかありますが、色々試した結果、使い勝手がよく、表示が綺麗だったのが ”Simple Mathjax” です。
公式プラグインなので、「プラグイン」→「新規追加」→「Simple Mathjaxで検索・新規追加」→「有効化」、これだけでLaTeXが使えるようになります。
Simple Mathjaxでの数式の記述例
Simple Mathjaxを使った場合、どのように数式が表示されるのかを見てみましょう。
$$ i\hbar\frac{\partial}{\partial t}\left|\Psi(t)\right>=H\left|\Psi(t)\right>$$
これはシュレディンガーの波動方程式と呼ばれるものです。よくわからなくても、なんか凄い感じがしませんか?
Simple Mathjaxを有効化した後、下のコードをコピペするとシュレディンガーの波動方程式が表示されます。
$$i\hbar\frac{\partial}{\partial t}\left|\Psi(t)\right>=H\left|\Psi(t)\right>$$
ちなみに\(バックスラッシュ)は、日本語フォントでは ”\” と表示されるので、コピペしたら\になると思いますが、そのままで大丈夫です。
Simple Mathjaxの記述法
LaTeX技法で書いた数式の前後を、”$$”で挟むと自動的に数式に変換してくれます。
また、”$$”ではなく、下のように”$”ひとつで挟むと文中に式を組み込むことができます。
$i\hbar\frac{\partial}{\partial t}\left|\Psi(t)\right>=H\left|\Psi(t)\right>$
「波動方程式 $i\hbar\frac{\partial}{\partial t}\left|\Psi(t)\right>=H\left|\Psi(t)\right>$ で表されます」
こんな感じです。
文中に入れるときは行の高さに合わせるために、分数が小さく表示されるので少し見た目が悪くなります。
文字を使った式でもOK
LaTeXは、書籍や論文の版組に使われているものなので、数学的な表示だけではなく文字を使った式にも使えます。
$$ 直帰率=\frac{直帰した訪問者}{全セッション}\times100$$
これなら、使いどころもあると思いませんか?
上の式は、下記のコードを使うだけです。
$$ 直帰率=\frac{直帰した訪問者}{全セッション}\times100$$
分数は ”\frac{分子}{分母}” と書き、×は “\times” と書く、それだけ知っていれば、この程度の式は簡単に書くことができます。
少し恰好いい数式の例文
数式の例文をいくつか載せておきます。必要ならコピペして使ってください。
二次方程式の解の公式
・解の公式
$$x=\frac{-b\pm \sqrt{b^2-4ac})}{2a} $$
・コード
$$x=\frac{-b\pm \sqrt{b^2-4ac})}{2a} $$
Googleページランクの式
・ページランクの式
$$ PR=(1-d)+d\sum_{p_i=1}^{n}\frac{PR(T_i)}{C(T_i)} $$
・コード
$$ PR=(1-d)+d\sum_{p_i=1}^{n}\frac{PR(T_i)}{C(T_i)} $$
アインシュタインの一般相対性理論の式
・一般相対性理論の式
$$G_{\mu\nu}+\Lambda g{\mu\nu}=\frac{8 \pi G}{c^4}T{\mu\nu}$$
・コード
$$G_{\mu\nu}+\Lambda g{\mu\nu}=\frac{8 \pi G}{c^4}T{\mu\nu}$$
Jetpackプラグインで数式を表示する方法
プラグインとしてJetpackを利用している人も多いと思います。
Jetpackは多機能なので、Beautiful Math with LaTeXというLaTeX表示に対応したプラグインが内包されています。
Beautiful Math with LaTeX
Beautiful Math with LaTeXは、デフォルトではOFFになっているので、利用するためには有効化しなければなりません。
Beautiful Math with LaTeXの有効化
インストール済プラグインからJetpackを選び、設定をクリックします。

設定画面の一番下までスクロールして、「デバック」をクリックします。

デバック画面にある”お使いのサイトで使用可能なJetpackモジュールの全一覧にアクセスします”をクリックします。

Beautiful Math with LaTeXにチェックを入れて有効化します。

これで、Beautiful Math with LaTeXが使えるようになりました。
Beautiful Math with LaTeXの記述方法
Simple Mathjaxでは、LaTeX記述の前後を”$$”で挟みましたが、Beautiful Math with LaTeXでは、最初に”$latex”、最後に”$”と記述します。
$latex i\hbar\frac{\partial}{\partial t}\left|\Psi(t)\right>=H\left|\Psi(t)\right>$
こんな感じです。
ただ、Beautiful Math with LaTeXは、表示がBeautifulではありません。
文章中に入れることを想定しているので、分数が小さくなるなど行の高さに合わせることを最優先しているためです。
なので、ワードプレスで式を書くなら、Simple Mathjaxをお勧めします。
