ゲームに使う、手書きメモをする、絵を描く、スマホやタブレットで何かと役立つタッチペン。特に寒い時期は手袋をしたままスマホが使えるのが嬉しいですよね。
でもタッチペンは消耗品だし、失くしそうだし、高いものを使いたくない人も多いはず。絵を描くような細かいことはできなくても、タップやスワイプなどのスマホ操作やゲームをするだけなら安物を使いたいところです。
ただ、安物は感度が悪くて使えないかもしれないという不安があります。そこで、2021年1月時点で百円均一で売っているタッチペンを実際に購入して試してみました。
買ったのはダイソー。
テストは、厚さ0.33mmの保護ガラスを貼ったiPhoneXRで行いました。厚めの保護ガラス付きでOKならまず問題なく使えるでしょう。
タッチペン(スタイラスペン)とは
現在、スマホやタブレットに使われているタッチパネルは、「投影型静電容量方式」という方法です。パネル表面の下に透明な電極が縦横に設置されていて、タッチされたときの電極の静電容量(電圧がかかっているときの静電気量)の変化を捉えて位置を検出するものです。
位置を検出するためには、静電容量が変化するものでタッチしなければなりません。
電気を通すものでないと静電容量が変化しないので、導電性のあるものを使う必要があります。人の体内には多くの水分があって導電性があるため、指でタッチすることで位置が検出できるのです。
タッチパネルは指で操作するように作られています。ですから、指と同じような電気特性のものによく反応するようになっています。
ペン先が指に似た電気特性を持つように作られているものがタッチペン(スタイラス、スタイラスペンともいう)です。
低価格タッチペンのペン先素材の種類

低価格のタッチペンは、ペン先の素材によって分けられます。それぞれの特徴を知っていると、自分に合ったタッチペンを選ぶことができるので、簡単に説明しておきます。
導電性繊維タッチペン
導電性の繊維を編んでペン先にしたものが導電性繊維タッチペンです。少し硬めで抵抗が少なくスラスラ動かすことができるのが特徴です。
スムーズに動かすことができる反面、摩擦が小さいのできちんとスワイプできているのか感触が掴みにくく、慣れるのに少し時間がかかるかもしれません。
また導電性繊維タッチペンはペン先が比較的丈夫なので、寿命が長いことがメリットとして挙げられます。
導電性ゴムタッチペン
導電性のゴムでできたペン先を使っているタイプです。ゴムなので動かすときの摩擦の手ごたえを強く感じることができます。きちんと接触できているかどうかが感触でわかりやすいのが特徴ですが、逆に摩擦が大きいのを嫌う人には向いていません。
柔らかく、タッチパネルに押し付けた感覚もソフトなので、モニター表面を傷つける心配なく強く押し当てることができます。
ただ、柔らかくて削れやすいので寿命が短いのがデメリットです。
透明ディスクタッチペン
透明ディスクタッチペンはペン先が透明なディスク状になっているタイプのタッチペンです。触れている部分が見えやすいので細かい作業や手書き文字入力に向いています。
導電性繊維も導電性ゴムもペン先が大きいので、書いている場所が見えにくいので、手書きメモ用なら透明ディスクタッチペン一択でしょう。
ただ、指のかわりにタップやスワイプするだけ、ゲームをする、といった使い方には向いていません。
電池タイプタッチペン
格安タッチペンではありませんが、より機能の高いタッチペンとして電池タイプタッチペンがあります。
電池(充電式二次電池の場合もある)を使って静電気を発生させるので、細いペン先でも感度よく検出できるようになっています。
タッチペンで絵を描く、細かい文字を書く、といった用途では、高価ですが電池タイプタッチペンを使う方がいいでしょう。
ダイソーで買ったタッチペンの使用レビュー
今回、ダイソーで5種類のタッチペンを購入しました(購入日:2021年1月16日)。
それぞれ簡単にレビューしますが、結論を先に言うと「どれも使える」という結果でした。
導電性繊維タッチペンの使用感
導電性タッチペンは2種類購入して使ってみました。まずはこれ。

黒のボールペンのペン軸側(お尻の部分)が導電性繊維のタッチペンになっているタイプです。ボディーを回すことでボールペンが出てくる仕組みになっています。
シンプルな金属製ボディーのボールペンなので、普通に胸ポケットに差していても違和感がないデザインになっています。
実際に使用したところ、導電性繊維タイプということもあって、スワイプするときに空振ってしまうことがありました。慣れれば大丈夫ですが、個人的には少し引っかかります。
導電性繊維を使ったものをもうひとつ。

こちらは、ボールペンが赤黒の2色になっているタイプです。回す方向で、赤と黒を使い分けることができます。ただ、2色にしたせいかプラスチック製ボディーで先ほどのものより安っぽい外観になってます。
使用感は、まあ同じですね。
導電性ゴムタッチペンの使用感
導電性ゴムタッチペンも2種類。

これもボールペン式ですが、導電性繊維タイプと違ってペン先がタッチペンになってます。導電性ゴムでできたタッチペンの真ん中に穴が空いていて、ノックするとそこからボールペンが出てくる方式です。
タッチペンとして使う時もボールペンとして使う時も同じ方向で使えるので、タッチペンとして使用するときにクリップが邪魔になりません。また、個人的にはボールペンはノック式が好きなのでそこも高評価です。
使用感ですが、タッチ、スワイプとも問題なく使えました。
当分は、これを持ち歩くつもりです。
そしてもうひとつ。

ちょっと変わった形のタッチペンです。軸が大きくくびれていてペンという感じではなくなっています。もちろんボールペンにもなりません。
でもこの形がいい。
文字を書くのには不向きな形状ですが、タッチペンとしてサイトやSNSを見たりゲームをするために使う時は、この形と適度な重さで持ちやすくて扱いやすくなってます。
おそらく、そのように設計したらこういう形になったのでしょう。
家置きのタッチペンとしては、こいつを使おうと思います。
透明ディスクタッチペン
透明ディスクタッチペンも百円均一で買えましたので、それもレビューします。

クリップのついたペンの形をしていて、先とお尻にキャップがついています。
クリップのない方、つまり普通のペン先に当たるキャップを外すと、こちらがタッチペンになっています。反対にクリップ側がボールペン。
これまでのボールペンタイプと違って、タッチペンの方が書きやすいように作られているのです。透明ディスクタイプは、手書き文字や、絵を描くことを主力としているので、こういった作りになっているのでしょう。
で、タッチペンとしての使い心地ですが……。
上手く使っている人もいるみたいですが、私では字も絵も無理でした。
タップやスワイプするために使うのなら、導電性繊維タッチペンや導電性ゴムタッチペンの方が使いやすいので、上手く使いこなせる人以外にはおすすめできません。
百円均一のタッチペン使用レビューまとめ
以上、5種類の百均(ダイソー)のタッチペンを使ってみましたが、どれも「使える」という結果です。
もちろん、細かい文字や絵を描くのは無理ですが、タッチやスワイプするだけならきちんと反応してくれるので、手袋をしているときなどには重宝するでしょう。
また、指よりは狭い範囲をタップできるので、特に指が太くて困っている人には充分おすすめできます。
使用感でいくと、個人的には導電性ゴムタイプの感触が指に近くて使いやすく感じました。導電性繊維タイプのスムーズな操作感の方が好きな人もいると思いますので、人によって好みがわかれそうです。百円均一なので、両方買って試してもいいかもしれません。
タッチペンは、ペン先が痛んでいき長く使うことができない消耗品です。ペン先を交換できるものもありますが、百均のもので使い捨てという選択肢もあるのではないでしょうか?

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